肌の構造を知ろう|保湿を司る肌の働きと肌のバリア機能について詳しく解説!
こんにちは!
コスメ研究所bibiです★
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さて、第一回目の更新となる今回は基本編として美容皮膚から見た肌の構造を説明していきます!
肌の構造を知っていると自分がやるべき美容方法もおのずと理解出来ていくので肌の構造を知るのは結構重要です。
本格的に美容に取り組みたい人はぜひ読んでみて下さいね★
肌の構造はどうなってるの?
まずは肌の構造から詳しく解説していきます!
ここを知っておくと美容においてスキンケアの意味も分かってくると思いますのでぜひ目を通して欲しい項目です★
肌の構造を詳しく解説!
かなり大雑把にイラストで描きましたが、実際は肌の一番上の層にあたる【角質層】【顆粒層】【有棘層】【基底層】は非常に薄く、その下にある真皮は倍以上の厚みがあります。
基底層より上の層はまとめて【表皮】と呼ばれる事が多いです。
基底層を境にして【表皮】【真皮】に分かれています。
この二つの層は役割が違い、表皮は主に肌の保湿とバリア、真皮は肌の弾力やハリを司っています。
角質層や顆粒層などの表皮の層は、層ごとに細胞の種類が違います。
角質層なら【角質細胞】顆粒層なら【顆粒細胞】有棘層なら【有棘細胞】基底層なら【基底細胞】となります。
これらは元はすべて同じ細胞から成っており、下から上へ移動する際、細胞は変化しながら上の層へ上がっていきます。
表皮の層にある細胞は全て基底層から生まれています。
基底層で生まれる細胞は絶えず生まれてくるので、下から新たに生まれてくる細胞によって上へ押し上げられる形で上の層に移動してきます。
そして上の層に移動すると細胞は成長しながら変化するんですね!
この細胞の変化を【角化】と呼び、細胞が生まれて上の層へ移動し、最終的に古い角質としてアカとなって外へ剥がれおちるのですが、この一連の動きを【ターンオーバー】と呼びます。
ではそれぞれの層で細胞は一体どういった活動をしているのでしょう?
角質層での角質細胞の働き
こちらのイラストは角質層の角質細胞を拡大したイラストです。
角質層では角質細胞が交互に重なりあう様にして層を為しています。
角質細胞って、実は死んだ細胞だって知っていましたか?
顆粒層から角質層に上がる直前、細胞はカスパーゼ14という酵素によって細胞死を迎え、そのまま角質層に上がります。
この死んだ細胞によって人間の皮膚や体は守られているんです。
角質細胞は強靭な膜である周辺帯によって覆われており、この周辺帯によって生体の水分も守られています。
皮膚の一番外側に位置する角質層は、肌の見た目の美しさをもっとも顕著に表します。
皮脂全体の水分量は70%で、角質層はそのうちの20~30%もの水分を占めています。
角質層の水分が低下すると、肌は目に見えてかさつき、キメの乱れた見目麗しくない状態になってしまうという訳です。
また角質細胞の中にある天然保湿因子(NMF)は角質細胞内に水分を留める役割があります。
詳しく説明すると天然保湿因子はイオン体となっており、+と-の電力によって同じく+と-の電力を持つ水分を集めて留める働きがあります。
これにより角質細胞は水分を保持する事が可能になっています。
角質層は体内から常に補給される水分を貰う事が出来ません。
もう死んでしまっている細胞ですから。
顆粒層からあがってくる際には水分を保持して上がってきますが、角質層の上の方へ移動するたびに水分量は減っていきます。
しかし先ほど説明した水分を集める働きのある天然保湿因子は湿った外気から水分を吸収するという働きがあるのです。
この働きを利用する事で、化粧水や乳液などを肌に浸透させているんですね!
さらに角質細胞の中にあるフィラグリンが角質細胞の形容を担っています。
そして角質細胞の間を埋める様に存在しているのが細胞間脂質です。
細胞間脂質については下で説明していきます!
他の層については長くなるので次回紹介しますね★
肌には元からバリア機能がある!
上で説明した細胞間脂質が皮膚の大切なバリア機能に当たるんです!
ではバリア機能とはどういった構造をしており、何に役立っているのか詳しく説明していきます。
肌のバリア機能とは?
バリア機能の事を【ラメラ構造】とも呼びます。
よく化粧品のPRで【ラメラ】って言葉を耳にしませんか?
そのラメラの事ですね。
バリア機能はかさあり合っている角質細胞のわずかな隙間に存在し、外気からのダメージを弾いています。
外気のダメージとは【紫外線】【大気汚染】【菌】など人体に影響を及ぼす可能性のあるもの全般です。
バリア機能は主に【水分】と【セラミド】で形成されています。
セラミドとは油分の事で、水分を抱え込み外へ逃がさない働きのある成分です。
水分は体内から半永久的に作られていますが、セラミドがなければ水分を肌の中に保持する事が出来ません。
乾燥肌の人や敏感肌の人はこのセラミドが極めて少ない状態です。
セラミドが減ると皮膚は水分を保持する事が困難になり、バリア機能に隙間ができるばかりか角質細胞も水分を保持する事が出来なくなっていきます。
水分が少なくなり、シワシワになった角質層には隙間が出来てしまうので外気のダメージが肌に浸透しやすくなってしまうんです!
バリア機能を向上させる為には、肌をしっかりと保湿する事が重要になってきます。
肌が保湿されるってどういう事?
では肌が保湿されてるとはどういう状況の事なのでしょう?
意外とここで勘違いしてしまう人が多いのでしっかり確認してみて下さいね★
肌を保湿する為に必要な事とは?
水分とセラミドの層でバリア機能が形成されている事は説明しました。
そして水分を保持する為にはセラミドが必要不可欠という事も。
つまり肌を保湿する為には、水分よりも油分であるセラミドが必要という訳です!
よく顔が乾燥すると化粧水を沢山使って保湿しようとしてしまいがちですが、化粧水を沢山使ってもその化粧水に油分が含まれていなければ肌は保湿された状態にはなりません。
基本的に、化粧水とは肌を水分で満たし柔らかくする働きがあるものであり、保湿するものではありません。
肌を保湿しようとするなら、油分が含まれている乳液やクリームを使うか、天然セラミドが配合されている美容液を使うしかないんです!
肌は水分と油分がバランスよく存在している状態になった時、初めて保湿された事になります。
とはいえ、今時の化粧水は肌を柔らかくするだけでなく、エイジングケアが出来るものも多くあります。
化粧水を沢山使った方がいいのか、それともあまり使わない方が肌の為になるのかは、長年論議されていますが人によって意見は様々。
医学的観点から言うと、あまり化粧水で肌に水分を与え過ぎてしまうと、肌は自ら水分を蓄える事を止めてしまうと言われています。
要は外からの供給が多いから働かなくてもいいや状態になってしまうという訳ですね。
肌がだらけてしまう事で肌は余計に乾燥しやすくなる、という見解です。
ただ、エイジングケアなどが出来るちょっといい化粧水を多めに使うと肌が内側から発光する様な透明感と輝きが出るというのも本当のところ。
どちらが良いかはその人の判断に委ねられるともいえます。
ちなみに管理人はお出掛前の時だけは化粧水を多めに使っていますが、夜や家から出ない日などは適量のみの使用に抑えています。
バリア機能が低下すると…?
肌を保湿するのって意外と大変なんです。
ちゃんと化粧水と乳液とクリームを使っているから平気!って思っていませんか?
それだけでは保湿は足りていない可能性があります!
というのも化粧品に問題があるという訳ではなく、スキンケアの方法に問題がある場合が多いです。
それによりバリア機能が低下してしまうと肌は致命的なダメージを受けてしまうんです!
バリア機能が低下するとエイジングが加速する!
上で説明したとおり、肌が乾燥しバリア機能が低下すると紫外線などの外気ダメージが肌に浸透しやすくなってしまいます!
特に肌にダメージを与えやすいのが紫外線です。
隙間が出来た角質層の合間を縫って、紫外線が基底層や真皮にまで浸透し細胞を破壊します。
真皮にまでダメージが浸透してしまうと肌は一気に弾力を失い、ほうれい線などの致命的なシワが出来てしまうんです!
真皮にまで達してしまったダメージをスキンケアで治すのはほぼ不可能です。
そうなってしまう前にしっかりと肌を保湿してバリア機能を高めておきましょう。
保湿力が上がる正しいスキンケアの方法
実は意識してしっかりとスキンケアをしないと肌はちゃんと保湿されません。
これが出来ている人は極めて少ないのが現状です。
最初はちゃんと塗っているのだから大丈夫だと思うかもしれません。
しかし一度だけしっかりとスキンケアで肌を保湿してみて下さい。
かならず今までとの違いを実感できる筈です。
スキンケア化粧品が肌にしっかりと浸透すると、肌の質感がかなり違ってきます。
化粧品をただ顔に塗っているだけでは保湿出来ているとは言えません!
スキンケアの正しい方法
まずは基礎化粧品を正しい順番で使う事が基本です。
くレンジングや洗顔で肌を清潔にした後、水分が多い順に使用します。
もし化粧水や美容液を二つ以上使っている場合は、とろみのないものから順に使う様にしましょう。
ただ、導入美容液やブースターは順番が違う場合があるのでメーカーさんにちゃんと聞いた方がいいです。
化粧水や乳液、美容液などなど、適量を顔に伸ばしある程度浸透させたらハンドプレスでしっかり肌の奥に成分を浸透させるのが基本です。
手の平や顔がまだ水っぽいと感じる場合、肌に成分は浸透していないと思って下さい。
しっかりと肌に浸透すると、吸いつく様なもっちりとした肌になるのでわりと直ぐに分かります。
また強く顔をパチパチと叩くのはNG!
ペタペタと優しく押し込む様に塗る様にしましょう。
クリームなどをサカサカと素早く顔に塗るのもNG!
顔によくない三大ダメージは【紫外線】【乾燥】そして【摩擦】です。
いかにして肌に摩擦を与えない様にしてスキンケア化粧品を塗るかがポイントになります。
オールインワンでも同じです。
しっかりと肌に浸透するまでハンドプレスを行いましょう。
出来ればスキンケアだけで20分から30分は時間をかけたい所です。
忙しい場合はオールインワンをじっくり浸透させるのがおすすめです★
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記事執筆にあたり参考にした専門書籍
『化粧品成分表示のかんたん読み方手帳』著者…久光一誠
1997年、東京理科大学大学院基礎工学研究科修了。博士(工学)。
『おもしろサイエンス 美肌の化学』著者…福井寛
1972年広島大学工学部醗酵工学科卒業。1974年広島大学大学院工学研究科修士課程修了。福井技術士事務所代表。受賞歴多数。
『いちばんわかるスキンケアの教科書』著者…高瀬 聡子
皮膚科医。ウォブクリニック 中目黒総院長。
慈恵医科大卒業後、同大に皮膚科医として勤務。2003年に化粧品「アンプルール」を開発。
『美容皮膚科ガイドブック第2版』著者…川田暁
1979年東京医科歯科大学医学部卒業。東京医科歯科大学医学部皮膚科医員。1988年防衛医科大学校皮膚科講師。1990~1992年カリフォルニア大学サンフランシスコ校研究員。1997年帝京大学医学部附属市原病院皮膚科助教授。
『化粧品成分検定公式テキスト』編…一般社団法人
化粧品成分検定協会
『スキンケアの化学』著者…田上八朗
1977年 – 1983年、浜松医科大学助教授。1983年- 2003年、東北大学医学部教授。皮膚科領域で多方面の研究を多数国際雑誌に発表し、皮膚科学にインパクトを与えた。
『美肌のために必要なこと』著者…北條元治
株式会社セルバンク代表取締役、RDクリニック顧問、東海大学医学部非常勤講師、形成外科医、医学博士。
『日本化粧品検定1級対策テキスト』著者…小西 さやか
日本化粧品検定協会R代表理事。
『必要なのはコスメではなくテクニック』著者…長井かおり
ヘアメイクアップアーティスト。
『医者が教える食事法』著者…牧田善二
AGE牧田クリニック院長。糖尿病専門医。医学博士。