肌の構造|ターンオーバーと美肌の関係を知って効率的なスキンケアをしよう!
肌の構造とターンオーバーには美肌への近道が隠されています。
ターンオーバーについて深く考えた事はありますか?
実はいつまでも若々しい美肌を手に入れるためにはターンオーバーは避けては通れない美容の道。
深く知る事でどうケアすればいいのかも分かる筈です。
肌の構造第二回目はターン―バーの仕組みを知って美を手に入れる方法を解説していきます!
肌の構造とターンオーバーの仕組み
ターンオーバーとは肌の構造そのものと言っても過言ではありません。
ではまずは肌の仕組みとターンオーバーについて解説していきます★
肌の構造はどうなってるの?
前回の肌の仕組みの記事についても触れましたが一応おさらいです!
肌の構造を分かりやすく解説したイラストです。
上から皮脂膜・角質層・顆粒層・有棘層・基底層・真皮となっており、真皮の下には筋肉などの皮下組織があります。
基底層から上をまとめて表皮と呼びます。
大まかに分けると皮脂は上部分の表皮と下部分の真皮に分ける事が出来ます。
表皮では主に肌の保湿を、真皮では肌の弾力やハリを担っています。
そしてターンオーバーが行われているのは基底層から上の層になります。
基底層から上は全てターンオーバーによって作られた細胞で埋め尽くされています。
ターンオーバーについて
ターンオーバーは基底層で細胞が生まれる事によって始まります。
細胞を生みだしているのは分裂する事の出来る幹細胞である表皮細胞です。
表皮細胞は成長因子により活性化する事で分裂します。
基底層から次々に生まれてくる細胞によって、生まれた細胞たちは下から押し上げられる形で上の層へ移動していきます。
上の層へ移動する間、生まれた細胞たちは少しずつ成長していきたどり着いた層で必要な働きをした後、また上の層へ移動してそこでもまた違った働きをしています。
角質層に達すると細胞は死に最後は垢として肌の外に剥がれおちます。
角質細胞は死んだ細胞が重なり合って出来た層であり、外部からのダメージから肌を守る大事な層でもあります。
皮膚の薄皮がめくれても痛くないのは、死んだ角質層だけが剥がれている状態だからです。
髪の毛や爪も死んだ細胞が重なって出来たものなんです。
だから切っても痛くありませんよね?
ターンオーバーは生まれて肌の外に剥がれおちるまでの理想的な周期が28日間とされています。
その日数でターンオーバーが行われる事で、理想的な肌になるという事です。
しかしターンオーバーの周期は年齢と共にどんどん低下してしまいます。
30代になると一気に40日以上かかってしまうんです!
ターンオーバーが遅くなるという事は細胞の入れ替わりも遅くなるという事。
そもそもなぜターンオーバーが行われているか知っていますか?
肌はターンオーバーを繰り返す事で肌の修復をしているんです。
だからターンオーバーが理想的な周期である28日間で行われている限り、肌は常にキレイで新しいままでいられます。
ターンオーバーによって傷付いたり汚れた細胞が剥がれおちる事で肌はいつまでも若々しい状態でいられるという事です。
では何故年齢と共にターンオーバーが遅れてしまうのでしょう?
年齢によってターンオーバーの周期は変わる
ターンオーバーを行うにはまず幹細胞である表皮細胞が活性化しなければなりません。
しかし加齢によって徐々に表皮細胞が活性しにくくなってしまうんです!
加齢とターンオーバーの関係性
ターンオーバーが加齢によって遅れてしまう原因は細胞の活性化の衰えが関係しています。
では細胞はどうすれば活性化する事が出来るのでしょう?
細胞にはクレーターの様な窪みがあり、その窪みに成長因子(サイトカイン)がハマる事で細胞は活性化し、分裂を開始します。
成長因子は細胞の活性化に無くてはならないもので、肌の細胞を活性化させる成長因子は4種類存在します。
表皮細胞に働き掛けてターンオーバーに欠かせない表皮細胞(ケラチノサイト)を作り出す成長因子です。
上で説明したターンオーバーによって生み出される細胞の事ですね。
真皮層にある真皮細胞に働き掛け、繊維芽細胞を増やす働きのある成長因子です。
繊維芽細胞とは真皮のコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を作っている細胞なので、これがないと肌の弾力を維持する事ができません。
傷を受けた細胞を再生する事を促す為の成長因子です。
IGFにより細胞が活性化すると、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸も生成されるので肌の弾力やハリをアップする事が出来ます。
コラーゲンやエラスチンを構成するのに必要な成長因子です。
肌のうるおいを高める効果の他、抗炎症作用もあるので肌トラブルを鎮静してくれる働きもあります。
この四つだけをまとめた総称が【グロスファクター】で全ての成長因子を総称すると【サイトカイン】になります。
美容においてはグロスファクターという言葉がよく使われています。
加齢によりグロスファクターが減少
加齢により、これらのグロスファクターが減少するのでターンオーバーに遅れが生じ、徐々に肌の再生が間に合わなくなっていきます。
それにより肌が衰えていくんですね。
アンチエイジングの化粧品にはグロスファクターが含まれている場合があります。
ちなみにこの四つ全てが含まれたアンチエイジング化粧品を望む場合【ヒト幹細胞培養液】が配合された化粧品がおすすめです!
ヒト幹細胞培養液については長くなるのでまた後日記事にしてアップします★
スキンケアによってターンオーバーを改善
ヒト幹細胞培養液やグロスファクターが含まれた化粧品を使わないでターンオーバーを改善する方法もちゃんとあるんです!
まずはそれを試してから物足りないようならアンチエイジング化粧品を試すのが良いでしょう。
ターンオーバーを促すスキンケア
ターンオーバーが正常である20代ではまだ必要ありませんが、30代以上では必ず取り入れたいスキンケアが【角質ケア】です。
角質ケアとはいわゆる【ゴマージュ】【スクラブ】【ピーリング】の事です。
顔の場合はピーリングがおすすめです。
ピーリングを行うとターンオーバーが遅れる事で自然と剥がれ落ちなくなってしまった古い角質を取り除く事が出来ます。
古い角質がいつまでも肌の表面に残っていると、いくら化粧品を付けても肌に浸透してくれません。
それどころかシミやくすみの元となるメラニンを含んだ細胞がいつまでも肌に残る事で、肌の透明感が失われ、シミになってしまう場合もあります。
肌表面がゴワゴワかさかさし出したら、古い角質が溜まっている可能性があります!
30代を迎えるとどうしてもターンオーバーには遅れが出てしまいます。
角質が自然と剥がれおちないと新しい細胞が上へあがってこれませんし、ターンオーバーの停滞が起きてしまいます。
水分を含んだ細胞が上にあがってこれないという事は、肌の内部も乾燥した状態になってしまっているという事!
細胞と保湿についてはこちらの記事で詳しく解説しています→肌の構造を知ろう|保湿を司る肌の働きと肌のバリア機能について詳しく解説!
だからこそ30代以上の肌には角質ケアが絶対に必要なんです。
一度も角質ケアをした事がない場合、ピーリングを行うだけで肌の状態がかなり良くなる事も結構多いんです。
ターンオーバーを見直して美肌を手に入れる
とはいえピーリングはどうしても苦手…という人も多いのも事実です。
そんな方には毎日使えるくらい肌に優しいピーリングがおすすめ★
肌に優しいピーリングでターンオーバー促進!
セルフで出来るおすすめの方法が乳液ピーリングです。
普段使っている乳液を多めに顔に塗り、指先でクルクルとマッサージします。
これだけでもピーリングになるんですよ!
他にも肌に優しい【フルーツ酸】であるAHAや【グリコール酸】が配合された美容液や洗顔料がおすすめです。
ゴマージュやスクラブを使う場合には粒子が細かく肌に塗った時に痛みを感じないものがベスト。
ゴマージュやスクラブは細かい粒子が肌の上を転がり汚れを掻きだす仕組みなので肌への刺激が強いものが多いです。
肌に塗る時も力を入れ過ぎない様に指先だけでクルクルと優しく馴染ませる様にしましょう。
角質を取り過ぎてしまうと今度はターンオーバーが早くなりすぎてしまい、未成熟な細胞ばかりになってしまいます。
未成熟な細胞で表皮が埋め尽くされてしまうと、細胞は本来の働きを行う事が出来ず、肌の保湿も守れなくなり外的刺激に弱い肌になってしまうので要注意。
また、毎日クレンジングオイルと洗浄力の高い洗顔料でダブル洗顔をしている場合も注意が必要です。
汚れの取り過ぎで角質細胞が弱くなると?
クレンジングオイルはクレンジング剤の中で最も洗浄力が高く、肌へのダメージも大きいです。
それに加え粉タイプなどの洗浄力の強い洗顔料を使ってしまうと肌は怪我をしたのと同じ状態に!
剥がれた細胞をケアする為に表皮細胞は慌てて分裂をし、早いスピードでターンオーバーが進んでしまいます。
未成熟な細胞では肌を健やかに保つ事が出来ません。
未成熟な細胞に表皮が埋め尽くされた状態が続く事で、乾燥肌やインナードライになってしまう事もあるので、ゴマージュやスクラブ、ダブル洗顔はやり過ぎない様に注意しましょう。
角質ケアを安全に行うには、毎日使えるタイプのピーリング美容液や洗顔料がおすすめです★
ピーリング効果のあるおすすめ洗顔はこちら★
全国3000のクリニックでも販売★
信頼のピーリング石鹸【スキンピールバー】
サンソリットは全国のクリニック3000箇所で処方されている洗顔石鹸です。
この石鹸欲しさに皮膚科に通い続ける女性も多いんですよ!
サンソリットの石鹸は全部で4種類あり、その全てにピーリング効果があります。
毎日使えるほど肌に優しく、毎日しっかりと角質ケアが出来ます。
ピーリングが初めての人には青色の洗顔石鹸【スキンピールバー AHAマイルド135g/2,000円(税抜)】がおすすめですよ♪
記事執筆にあたり参考にした専門書籍
『化粧品成分表示のかんたん読み方手帳』著者…久光一誠
1997年、東京理科大学大学院基礎工学研究科修了。博士(工学)。
『おもしろサイエンス 美肌の化学』著者…福井寛
1972年広島大学工学部醗酵工学科卒業。1974年広島大学大学院工学研究科修士課程修了。福井技術士事務所代表。受賞歴多数。
『いちばんわかるスキンケアの教科書』著者…高瀬 聡子
皮膚科医。ウォブクリニック 中目黒総院長。
慈恵医科大卒業後、同大に皮膚科医として勤務。2003年に化粧品「アンプルール」を開発。
『美容皮膚科ガイドブック第2版』著者…川田暁
1979年東京医科歯科大学医学部卒業。東京医科歯科大学医学部皮膚科医員。1988年防衛医科大学校皮膚科講師。1990~1992年カリフォルニア大学サンフランシスコ校研究員。1997年帝京大学医学部附属市原病院皮膚科助教授。
『化粧品成分検定公式テキスト』編…一般社団法人
化粧品成分検定協会
『スキンケアの化学』著者…田上八朗
1977年 – 1983年、浜松医科大学助教授。1983年- 2003年、東北大学医学部教授。皮膚科領域で多方面の研究を多数国際雑誌に発表し、皮膚科学にインパクトを与えた。
『美肌のために必要なこと』著者…北條元治
株式会社セルバンク代表取締役、RDクリニック顧問、東海大学医学部非常勤講師、形成外科医、医学博士。
『日本化粧品検定1級対策テキスト』著者…小西 さやか
日本化粧品検定協会R代表理事。
『必要なのはコスメではなくテクニック』著者…長井かおり
ヘアメイクアップアーティスト。
『医者が教える食事法』著者…牧田善二
AGE牧田クリニック院長。糖尿病専門医。医学博士。